大学のコミュニティは閉鎖的かつ非流動的だ
大学内のコミュニティは意外と閉鎖的で非流動的です。つまり途中から入って馴染むのは意外に難しい集団が多いということです。
一度ぼっちというポジションに位置してしまうと“大学内のコミュニティにおいて”リカバリーすることは容易ではないと思われます。
例えばサークル(または部活)は遅くとも一年生の夏休み前には入るのが通常でしょう。
多くのサークルは4月〜6月にかけて新入生歓迎会を催します。この期間にサークルを決めて加入する新入生がほとんどでしょう。
そしてこの時期を逃すと非常に入りづらくなると思います。
新歓の時期を経て仲間の人柄を知る。飲み会などで相手の良いところを知るかもしれない。場合によっては相手のダメなところを知るかもしれません。
その相手は失敗談なども開示してくれるかもしれない。そうした時間を経て仲間としての絆を深めていくのでしょう。
冒頭で閉鎖的で非流動的だと書きましたが、ある意味いたしかたのない面もあります。
多くの人にとって大学での人間関係の築き方は、中学高校での人間関係の築き方の延長線上にあるものです。
まずクラスがあり、そして何と無く気の合う仲間同士でつるむ。あるいは部活によって友達が増える。そんな形で学校内でのコミュニティが形成されていきます。先輩や後輩という関係も出てきます。
大学でもそれは同じ。後輩にいきなり3年生が入ってきたら扱いに困ってしまう人は多いでしょう。
日本の大学では基本的に20代後半以後の年齢の学生は少ないものです。
似たような年齢、似たような境遇、似たような趣味。そのような属性によって結びつくきらいが強いのが大学までのコミュニティなのです。
それに対して社会人は少し様相が違います。
プライベートで年の離れた者同士が遊ぶということはそう多くはないでしょうが、例えば転職や中途入社というものは何ら珍しくはありません。
転職などを通して何月だろうとバラバラの年齢、バックグラウンドを持った多様な人が会社に出入りするのです。そして元いた人々と共に仕事をしていくのです。
その意味で学生の頃の集団よりも遥かに流動的です。
準ひきこもりから抜け出すその糸口を考える上で、このような大学内コミュニティの性質を認識しておくことは必要であると思われます。
無論、現在準ひきこもりで抜け出したいと思っている方が、通っている大学内で自分が自然に馴染めるサークルなり委員会なり部活なりを見つけられるとするならば、それは是非参加されるのが良いと思います。
上記のような大学内コミュニティの特徴から言って、私はやはり大学外部に参加すべき組織を見つけ、自らを表現していくべきだと考えています。